耳鼻咽喉科健診雑感
例年5月、6月は耳鼻咽喉科健診の時期となり、私も近隣の保育所、幼稚園、小学校等で健診を行っております。
健診を行うたびに感じる事なのですが、医療機関できっちりと治療を受けている子供達は医療機関を受診したことのない子供達と比べるとはるかに健康状態が良いのです。
鼻水が出たり鼻が詰まったりした時に適切な治療を受けられた子供達は自分で体の異常を感知出来るようになりますが、放置された子供たちには病的な状態であることを自覚することさえできないのです。
私は健診の目的はこのような保護者に放置されたかわいそうな子供達を救うことにあると考えておりますので、どうしても治療を受けさせてほしいという子供達の異常を指摘することが主になるのです。
当院を受診されている子供さんの保護者の方から「検診で異常を指摘されなかったのですがもう治療を受けなくてもよいのですか?」という質問をうけることがあるのですが、比較的症状の軽い子供さん、治療中の子供さんに対しては異常を指摘しないケースも多々あるのです。
健診を行っていて感じる保護者の方へのお願いは次のようなものです。
お願いその一
年に一度は子供さんの耳の中をのぞいてあげてください。耳の中に何かあるのが見えたら耳鼻咽喉科を受診させてください。鼓膜を観察し、滲出性中耳炎等の耳の病気がないことを確認することができます。
お願いその二
色のついた鼻が出ている時は耳鼻咽喉科を受診させてください。緑色の鼻が出ているのは細菌感染による副鼻腔炎を起こしている可能性が大きいです。放置すると慢性化することがあります。
お願いその三いつも口を開けている時、いびきがひどい時は耳鼻咽喉科を受診させてください。鼻疾患や扁桃肥大、アデノイド増殖症が存在する可能性があり、放置すると歯並びが悪くなったり顔の形に影響がでたりすることがあります。
当院を受診されている子供さんたちの多くは「鼻が詰まったからお医者さんに行きたい」と意思表示ができるようになってきます。小児期から病的な状態を自覚できるということは今後の人生にとって非常に重要なことであると思われます。